2011年10月12日水曜日

アトリエの9月誌

9月は運動会の練習で疲れがいつもより大きいので、「絵しりとり」をして少し遊んでから本題に入ります。どの子も好きでこれで調子が上がり鉛筆デッサン(かんたんな鉛筆の観察)も思ったより熱心にやってくれることが多いのです。少し難しいよ、というとノリノリでよく見てくれます。ヒントを示すときもあり、一人で見てもらうときもあり。ヒントを示すときもあり、一人で見てもらうときもあり。大事なところは、自分の目で見、自身を持って描くこと。おふざけは、なし。こんなときは、きれいな線が引けたとき、すかさずほめます。次はまっすぐな気持ちで見てくれて、最後は、ここがよい、とひとつずつ花まるをつけます。形の正確さより見る気持ち重視。徐々にハードルを上げていきます。こんなときも個人がどの程度形の把握ができているかで描くものを選びます。短時間で、見る目と形を捉まえる訓練です。観察力もupします。
先日こんな電話をいただいたのですが、「絵を教えていただけるんですね。」そうです。教室なので絵の勉強をするところです。でも、私は「はい」とは言えませんでした。絵とは、教えられて描けるものでは、ないのです。形や色は教えられるかもしれません。でもそれは、大人の私がおもう形であり、色なのです。ではアトリエは、なにをするところなのだ、と言われてしまいます。個人の目で見て感じて自分の表現を出来るようにする、そのお手伝いをするところです。絵は形がうまくそれらしく描けたらよいのでなく、どのように感じているか、それをどう表現するか、が大事です。いろいろ素材をつかうのも表現方法の幅を広げ、色彩・形の把握につなげていくためです。
今月は、ローケツ染めでハンカチを染めています。思いがけない美しさに本人が酔っています。順に制作してもらいます。
絵を描いている人、粘土の人、版画を彫る人。来月は油絵を始める人もいます。それぞれ作品が出来て題名を書くときが一番大変みたいです。夏休みの宿題に追われない落ち着ける時間、大きくのびてほしいです。
( よしむら かよこ 2011.09.30 )

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